【植毛】気をつけろ!人工毛の耐久性は意外と…

植毛とは、頭皮に毛髪を直接埋め込むことで髪の毛を増やしていく方法です。埋め込む毛髪の種類によって自毛植毛と人工毛植毛に分かれます。自毛植毛とは自分の髪の毛を頭髪の薄い部分に移す方法です。脱毛症の症例で大きな部分を占めている男性型脱毛症は、特定の男性ホルモンが毛根に作用して発症します。しかし後頭部や側頭部の頭髪には、この男性ホルモンの受容体が存在しないため影響をほとんど受けません。このことに注目して、側頭部や後頭部の頭髪を髪の薄くなった部分に移す方法が行われるようになりました。移した頭髪がしっかりと定着できれば、以後は自然なサイクルで生え続けます。そのためメンテナンスの必要は無く、また自分の頭髪なので髪質や髪の色も変わらず、自然になじませることができます。しかしなから一度に採集できる頭髪の量には限度があり、広い範囲に髪の毛を移したい場合には繰り返し採集手術を行う必要があります。採集方法には2種類があり、メスで切り取るFUT法とメスを使わない切らない手術であるFUE法があります。FUT法の場合は頭髪をメスで切り取り、その部分を縫合する必要があります。一方のFUE法は、専用の器具を使い1ミリほどの穴をあけて頭髪を採取していきます。傷はとても小さいため縫合の必要もありません。しかしくり抜く際に毛根を傷つけてしまい、貴重な頭髪を無駄にしてしまう可能性が高い手術でもあります。そのため、多数の髪の毛を移す場合にはあまりおすすめできない方法となります。もう一つの髪の毛を増やす方法には人工毛植毛があります。これはポリエステルなどで作られた人口毛を頭皮に埋め込む方法です。日本が発祥の技術であり、国内で広く行われています。自毛を移す場合と異なり、移植できる毛の量に制限がありません。更に長さも自由に決めることができるので、一度の手術で自分の思い通りのヘアスタイルにすることが可能となります。しかしながら人工毛は耐久性にやや問題があり、1年程で半数は抜け落ちてしまいます。これは体にとっては異物であるため、免疫システムが働き抜けやすくなると考えられています。したがって理想の状態を維持するためには年に1回程のペースで手術をする必要があります。また耐久性を高めるために頭皮の深部にまで差し込み、しっかりと固定する必要がありますが、切れ毛が起こった場合には皮膚内に残った部分を取り出す作業が必要になります。人工毛は伸びないので汚れが根元に溜まりやすく、感染症などのトラブルを避けるためにも常に清潔に保つことも重要となります。

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